刺青を消す

刺青・タトゥをしていると困ること

大きさや絵柄などにもよりますが、刺青を入れているとプールや銭湯など公共の場所では入場させてもらえない場合があります。また、意外と知られていないことで重要なことでもあり、気をつけなければならないことは生命保険に加入できないことです。ほとんどの保険会社はモラルリスク、医学的リスクから刺青を入れていると加入拒否される場合がほとんどです。刺青・タトゥを入れているということは保険料を健全な支払いとは考えられていないので加入できないですし、あとから刺青・タトゥが発覚すると契約解除や告知義務違反にされてしまいます。さらに悪いことは保険金を受け取ったあとで刺青・タトゥを入れていることが発覚すると最悪の場合詐欺罪に問われる可能性もあります。

医学的リスクとしては、刺青・タトゥを入れている人の肝炎の発症率が通常の人より高い確率であることです。

刺青・タトゥを消すためには保険適用外ということもあり治療費も高額になります。

刺青・タトゥを入れることは簡単ですが、消すこと、除去することは容易ではありません。そしてこの先たくさんのリスクを背負うことになりますのでよく考えて覚悟をしたうえで入れるようにしてください。

刺青・タトゥの種類

刺青には『和彫り』・『洋彫り』・『アートメイク』・『外傷性刺青(怪我などの原因で色素が沈着して残ったもの)』などがあります。皮膚の深層部まで色素を入れる和彫りといわれる刺青は消すのが難しく、レーザー治療の場合は、20回以上かかる場合もあります。とくに足首や手、指などに入れた刺青はほかの部分よりも消すのが難しくなります。

刺青・タトゥを消す方法

ほとんどの病院では刺青を消す方法としてレーザーを使用するのですが、レーザーは墨汁の色を消すのは得意なのですが反面カラフルな色の刺青を消すのは苦手とします。刺青・タトゥを完璧に、そして簡単に消すような方法はありませんが、いくつかの刺青・タトゥを消す方法をご紹介します。

皮弁法で刺青を消す

皮膚移植術の1種です。この方法は刺青を入れた場所の隣の皮膚をずらしてきて移植する方法です。移植部分が目立ちにくいという特徴があります。施術時間は大きな移植でも90分ほどで終わります。傷痕完治までは2〜3ヶ月くらいが目安です。

削皮術で刺青を消す

広範囲な刺青を消すのに向いた施術方法です。刺青が皮膚の中に入った部分までを薄く削り、皮膚の自己治癒力で自然治癒させることで削り取った皮膚を再生させる方法です。傷跡として残りますが元が刺青とはわかりにくいのが特徴です。

皮膚切除術(切除縫縮法)で刺青を消す

刺青の部位を切り取り周囲の皮膚を縫い合わせる方法です。傷跡は残りますが刺青は完全になくすことができます。施術時間は3〜40分ほどです。範囲が狭い場合は1度の施術ですみますが、範囲が広いと数回にわたっての施術になることもあります。傷痕完治2〜3ヶ月くらいです。

エキスパンダー法で刺青を消す

刺青に隣接した皮膚をティシューエキスパンダー(組織拡張器)で引き伸ばし、伸ばした皮膚で切除した刺青部分を覆って隠す方法です。ティシューエキスパンダー(組織拡張器)を埋めるときと刺青の切除の2回の施術が必要です。1〜3ヶ月ほど通院が必要なのとティシューエキスパンダーを取り出してから刺青の除去ができるようになるのは3〜4ヵ月後になります。刺青切除の施術時間は90分ほどで、傷痕完治は2〜3ヵ月程度です。

レーザーで刺青を消す

レーザーによる刺青の除去はそう簡単ではありません。刺青の深さや面積でも変わってきますが、刺青の染料の種類によってレーザーに落ちやすい色、落ちにくい色があります。また、色の濃さでも落ちやすさが変わります。レーザー治療の目安としてはレーザー照射できる回数は1ヵ月半〜3ヶ月に一度くらいです。

レーザー治療は万能ではなく、大きな刺青や広範囲な刺青は苦手とします。レーザー治療は皮膚に傷を作りながら刺青を消す方法ですが、さまざまな要因によってレーザーの種類や治療回数が変動しますし、技術も要しますので信頼できる医師に任せるようにしましょう。また、治療費も変動しますのであらかじめよく相談しておくことでトラブルにならないように注意しましょう。